<色々な相談事例2>

歯ぐきに違和感があって、噛みしめるとちょっと痛い。

 Aさんは、歯の根の治療をしてかぶせてもらいましたが、なんか歯ぐきに違和感があって、強く噛むと痛い感じでした。調べると、歯の周りの骨が溶けて、歯ぐきの内面に歯垢がたまり、歯ぐきの炎症がある歯周病でした。また歯にヒビもいっている様子でした。炎症歯肉の掻爬と歯垢除去をおこないました。ヒビが確認された部分は、樹脂で固めました。症状は改善しました。予後に不安があるために、抜歯となる可能性の高い歯です。できるだけ歯を抜かずにすむように歯周治療を継続することにしました。

インプラントを勧められたけど

Bさんはいつもどこかの歯ぐきが腫れていました。歯医者さんへ行っても、膿をだしてお薬をもらっていました。それでおさまるのですが、しばらくするとまたどこかが腫れていました。腫れてぐらついている歯は抜いてのインプラントを勧められました。
抜くのがいやで当医院へこられました。確かに進行した歯周病で保存が困難でしたが、頑張れば残せると判断し、歯周治療をすすめ、一部は歯周外科処置も行いました。とりあえず、抜かずにすみ、やや心許ないながらもなんとか定期的なメインテナンスをおこなっています。

 何ともないと言われたけれど

Cさんは歯ぐきが腫れている感じがしました。何か気になる、自分では腫れていると思いました。でも歯医者さんでは腫れていなし、何ともないといわれました。それに時々しみるのです。
調べてみると、確かに著しい炎症のあるような腫れ方ではありませんでした。しかし、歯ぐきの内面には炎症があり、患者さんの”腫れ”の感じ方はこの炎症のためと考えられました。また親知らずまで生えていたのですが、知覚過敏症と見た目にはわかりませんでしたが、レントゲンでむしばが疑われました。麻酔下での歯垢除去とむし歯の治療で症状は消失しました。

歯がぐらついて噛めないけれど、抜きたくない

Dさんの歯はぐらついていました。歯茎も腫れて、噛むと痛いのですが、抜きたくありません。
 かなり進行した歯周病でした。根の先近くまで骨が溶けて、かなり揺れていました。そのまま保存するのは難しく、抜歯もやむなしの状況でしたが、なんとか抜かずする対応法を考えました。
 まず、歯周病の急性症状がでていたので、汚れをとり、炎症の消退をはかりました。揺れは続きましたが、噛むと痛いのは緩和されました。幸いなことに隣の歯が比較的しっかりしていたので、隣の歯と仮固定し、揺れを少なくしました。次にその歯は義歯の金具がかかる歯でしたので、金具を別の歯に付け替えました。病気が完治したわけではありませんが、噛めるようになりました。長期に残すのは難しいですが、腫れたりしないようにばい菌のコントロールを行い、その後も何とか抜かずにすんでいます。


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