<平成24年12月のブログ>

<イスラエル・ヨーロッパを旅した回顧録シリーズは月はじめ1回ペースで続いてきましたが、来月が最終回です。>

そうさ そんな喜びもあるのだ

平成24年12月28日

以前は土曜日のお昼ご飯をばたばたと朝作っていた。それを子供らに作ってもらうことにした。と言っても、次男は土曜日も学校、三男も部活ででることが多いので、実際は長男と末っ子長女が作業することになる。しかし先週は長女がいなくて、部活動がなかった三男が家にいて、長男三男ペアが昼食の支度をしていた。
仕事中少し手が空いたので見に行くと三男がメインで作業をしていた。普段作業をしないので自分が作る!と申し出たようだ。
律儀に立方体に切られた人参、タマネギも同じような大きさに切られている。レシピはというと挽き肉のクリームコーン煮だ。塩コショウと酒を振りかけなじませた合挽とニンニクを炒める。挽き肉の色が変わったらタマネギと人参を加えてタマネギが透き通るまで炒める。
「タマネギが透き通る、ってこんなんでええの」
「白い色がなくなって、透明感でてるやろ。それでええで」
その後はというと、白ワイン、ローリエと湯を加えて煮立ったらアクをとり数分煮る。人参が柔らかくなったら、クリームコーンを加えて、牛乳を加えてあまり煮たちはじめたら火をとめる。挽き肉のクリームコーン煮のできあがり、のはずだ。
フライパンに向かう三男の後ろ姿を見て仕事に戻る。

仕事が終わって戻ると、子供らは既に昼食を終えていた。
まだ残っていた三男、長男作を頂く。
「おお、おいしいやん」
三男は「自分で作った料理が、人に美味しいといわれたら嬉しいな」

そんな顔をしているのでしょうか

平成24年12月21日

スーパーの食品売り場の一角に「大漁 塩干祭り」と銘打たれた旗が立てられ、試食が配られていた。
横を通るとおじさんに呼び止められて、「ししゃも どうですか」とししゃもみりん干しを差し出された。美味しかったので、1パック買った。
数日後、別のスーパーへ家人と行くと、同じ幕が張られていておじさんが立っていた。わさびこんぶ、たこさくらやき、いくらしょうゆ等々が並んでいる。そして、試食品を皆に差し出している。家人が立ち止まったので僕もたたずむ。
取り囲む人にハタハタを配っている。この前のししゃもは美味しかった。ハタハタってどんなんかな〜。家人にもハタハタが差し出された。僕もハタハタを待ち構えた。と、おじさん、僕の顔を見るとハタハタではなくさっと隣にあったししゃもに変えて差し出してきた。

統制・規制のない自由で平穏な社会

平成24年12月14日

家人は二十歳になった長男と寿司屋にいった。子供が二十歳になったら一緒にお酒を飲みにいく、というのが家人の楽しみだったからだ。もちろん廻るような寿司ではなく、本物の寿司屋でカウンターだ。
「弟とお姉さんにみられたかもね。」「お姉さんは30歳ぐらい」
「へぇっ!?」
「う〜〜ん、嫁にいっていない35歳ぐらいのお姉さん、とまわりからは思われたかも」
夫婦といえども言論統制はできない。この家人の口の端に”検問所”や”交番”をとりつけて、取り締まるようなことはできないのだ。

油断も隙もない(後半)

平成24年12月7日

<イスラエル・ヨーロッパを旅した回顧録 その14>
何やら 不穏な雰囲気を感じて目を覚ました。そうだオレは寝台列車の上段に寝ていたのだった。下を見ると、あのおばさんが車掌に向かって何やら叫んでいる。僕が体を起こすと、二人は僕の気配に気がついてこちらを振り向いたが、一瞥するとすぐに二人の会話に戻った。おばさんは車掌に自分の鞄を見せたり、扉のカギを指さしたりしている。ひとしきりの会話が終わると車掌は去って行った。僕がおそるおそる下に降りるとおばさんはため息をつきながら僕に事の顛末を話してくれた。
おばさんは寝ている間に貴重品を盗まれたのだ。彼女は下段ベッドつまり座席で、頭を通路側にして、大きな鞄を枕に寝ていた。もちろん扉には鍵をかけていた。ところが何者かがコンパートメント扉のロックを外し、彼女が枕にしていた鞄の一部をナイフで切り手を差し入れて、鞄の中に入れていた金品貴金属類を抜き取ったようなのだ。彼女は僕に鞄の切られた場所を見せてくれた。丁度手が差し込めるぐらいの長さだ。寝ている間に枕にしていた鞄から盗む、、そんな芸当ができるのか!僕は驚いた。彼女は、手慣れた奴らの仕業だよ、というような言い方をしていた。こんなことは極普通にあることで、それで彼女は気をつけていたんだけれどと落胆していた。何と声をかけて良いのかわからない。
しばらくして冷静になってよく考えると同室の僕が真っ先に疑われてもよいハズだ。おばさんにも、車掌さんにも。「君は本当に寝ていたのか、あるいは何か物音や不審な人影など見なかったのか?」など何か聞かれてもよさそうなものだったが、何にも聞かれなかった。まあ犯人ならさっさと逃げるだろうし、寝ぼけ起きてきた奴は容疑者の対象外ということなのか。こんなことは日常茶飯事過ぎていちいち調べもしないのか。
こんなこともあるのかという、スイスに向かう夜行列車でのできごとだった。
そうそう僕のパスポートはというと、これは例の車掌さんがちゃんと返してくれた。

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